
側弯症治療のシェノー(シェヌー)装具のご希望、ご検討されている方へ
シェノー装具の処方は医師の判断が必要となります。ご希望、ご検討されている方はまずは下記をお読みになった上で診察にお越しください。
診察で医師と患者様とそのご家族様と十分に治療方針を話し合った上で処方することになりましたら、採型日の日程調整をいたします。
※側弯症に関しての電話やメールでのお問い合わせは基本的に受け付けておりません。
こちらをページをよくお読みになりご理解の上、診察を受けてください。
■当院における側弯症の治療方針
・側弯症の治療は数年単位で行うことがほとんどです。当院では長期間に及ぶ治療を患者様と信頼関係を持って共に歩んでいきたいと思っております。
長期間の治療を良い結果にするには、定期的な医師の診察、レントゲン撮影、理学療法での姿勢のチェック/指導がとても重要になります。そのため、当院では側弯症治療の対象となる患者様を通院時間が1時間半以内の方のみとさせていただいています。
・当院では患者さん、そのご家族と十分に話し合った上で装具の処方について判断します。
状態によっては装具を処方しない場合があります。
また、装具を処方する前に理学療法を数ヶ月行い、姿勢・動作指導、運動療法を行ってから装具の処方を判断する場合がございます。
・装具療法は手術に代わる治療ではありません。当院では手術適応と言われた方の装具の処方は行っておりませんのでご了承下さい。
■当院で装具の処方が適応される年齢について
【小学生、中学生の方】
下記のいずれかの場合にシェノー装具の処方を検討します。
・学校健診で医療機関の受診指導のあった方
・他の医療機関で装具療法の適応と言われた方
【高校生以上の方】
成長期が終わる高校生以上の方には、当院ではシェノー装具の処方をしていません。
■装具作成の流れ
装具の作成は、採型、仮合わせ、お渡しの3段階で行います。
採型時には姿勢を3Dスキャンするため、白の無地の水着またはブラトップのような体のラインがはっきりわかるものをご用意いただきます。
採型と仮合わせ、仮合わせとお渡しの間は通常2週間いただいています。
装具装着後のフォローがありますのでお渡し後、最低でも半年は月に1回以上、診察とリハビリにお越しいただける方に作成しております。
■費用
装具作成にかかる費用は約15万円(現金払い)になります。
保険適応のため完成後に申請していただき、保険負担割合によって返金されます。
尚、都内在住の義務教育就学時医療費の助成の対象の方については、原則自己負担は0円になります。
■装具作成だけでなく、リハビリもご希望の方へ
側弯症の有効な治療法は装具療法と手術だけであり、リハビリは側弯症の有効な治療法として認められておりません。
しかし、当院では少しでも側弯症が進行するのを食い止めるために適応のある方には、理学療法士による姿勢/動作のチェック、姿勢/動作指導、徒手療法、運動療法を行っています。
当院では有効性の報告があるシュロス法を基本に理学療法士がリハビリを行っています。
リハビリを受けるためには必ず医師の診察が必要です。診察の結果次第ではリハビリが出来ない場合もございます。
・・・リハビリ(運動療法)に対する日本側彎症学会の見解・・・
シュロス法を代表とする側弯症に特化したリハビリテーション(physiotherapeutic scoliosis-specific exercises:PSSE)は、有効であるとの報告がみられますが、客観的なデータに乏しく、主観的な意見が入った研究が多いです。そのため、有効性についてはいまだに懐疑的にならざるを得ません。今後は医師と理学療法士を中心とした専門家らが共同で取り組む、科学的エビデンスの高い研究結果が待たれます。(日本側彎症学会HPより抜粋)
■ご予約はこちらから
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■装具療法について
当院では保存療法(手術以外)が適応の方に対して、装具療法と運動療法の両輪で治療・リハビリを進めていきます。
通常は身長が止まるまでの方が装具療法の対象となります。装具療法の目的は側弯の進行を防ぐことです。
一般的に装具の適応は、側弯の程度を表す「コブ角」が20°~ 45°と言われています。
装具の装着時間に比例してその効果があらわれます。身長が伸びる第二次成長期は、側弯が進行しやすい時期なので装具療法はとても大切です。
装具を装着する期間は、骨の成長や身長の伸びが緩やかになる頃まで、最終的にレントゲンで側弯の進行が認められなければ医師の判断により装具療法は終了となります。
■シェノー(シェヌー)装具とは
患者様のレントゲン写真と体形を3Dスキャンしたデータにより製作した装具です。
側弯症の問題部分に働きかけコブ角の矯正を目的とした装具です。軽量かつコンパクトな作りになっており、装着後1カ月程度で効果が出現するとされています。
世界では主流になっている装具ですが、日本で取り扱っている医療機関はまだ少ないのが現状です。
当院では医師が患者様とそのご家族様と十分に治療方針を話し合った上で、シェノー(シェヌー)装具を作成しています。(保険適応です)