【★重要★】当院で側弯症治療をご希望、シェノー(シェヌー)装具のご希望・ご検討されている方へ
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ヒトの背骨は7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、仙骨、尾骨で構成されています。正常な背骨は前や後ろから見ると、ほぼ垂直です。
脊柱が横に曲がり(側屈)、脊椎が捻れる(回旋)変形を側弯変形と呼び、コブ角(背骨の曲がり具合)が10°以上を側弯症と診断されます。
側弯症は機能性側弯と構築性側弯に分けられます。
機能性側弯とは、運動習慣や姿勢、足の長さの違いなどにより脊柱が捻れ、弯曲するものをいいます。
運動習慣では、バレエやバドミントンなど左右非対称な動きから起こることもあります。また、長年の仕事の姿勢などから生じる場合もあり、原因は様々でどのような生活を送ってきたかどうか知ることが重要になります。
構築性側弯とは、原因不明な特発性側弯症と原因が判明している(先天性・神経原生・筋原性・外傷性など)の側弯症に分かれています。
その中の特発性側弯の発生率は1〜2%と言われ、その原因は不明です。ただし、家族内の発生が多いことから遺伝の関与が考えられています。
側弯症は学童期に見つかることが多く、身長の成長とともに変形は進行します。身長が伸びる12−14歳が、側弯がもっとも進行しやすい時期です。
側弯症を正しく診断するためには、立った状態でのレントゲンが必要です。
ただし、医師ではなくとも簡単な方法で側弯症かどうかを調べることが出来ます。
親と入浴した際、子供の背中を流すことで気づくことや洋服を合わせる時に肩や背中が合わないことや写真を撮った時にどちらかの肩や足が上がっていることがあります。
また、姿勢を見ることや背中を触ることで左右対称かどうかを見つけることができます。
立位検査(まっすぐに立つ、気をつけの姿勢)
① 肩の高さに左右差があるのかを見る。
② 肩甲骨の上と下の高さや骨の突出に左右差があるのかを見る。
③ ウエスト(骨盤)に左右差があるのかを見る。
※後ろから確認します。
前屈検査
① 両方の手のひらを合わせて、指先を地面につける様に前かがみになる。
② 胸部と腰部の左右どちらかに骨や筋肉による盛り上がりがあるかどうか、高さの左右差があるかどうかを見る。
※後ろから確認します。
側弯症が疑われた場合は立位でのレントゲンが必要となります。
検査結果で、機能性側弯症や構築性側弯症と診断されても、側弯変形が進行するかどうかはその方の年齢や普段の生活習慣やスポーツが関わることもあります。
『治療法紹介』
保存療法と手術療法があります。
当院では保存療法(手術以外)が適応の方に対して、装具療法と運動療法の両輪で治療・リハビリを進めていきます。通常は身長が止まるまでの方が装具療法の対象となります。装具療法の目的は側弯の進行を防ぐことです。
一般的に装具の適応は、側弯の程度を表す「コブ角」が20°~ 45°と言われています。
装具の装着時間に比例してその効果があらわれます。身長が伸びる第二次成長期は、側弯が進行しやすい時期なので装具療法はとても大切です。
装具を装着する期間は、骨の成長や身長の伸びが緩やかになる頃まで、最終的にレントゲンで側弯の進行が認められなければ医師の判断により装具療法は終了となります。
当院では、シェノー(シェヌー)装具を導入しています。
運動療法については、医師の指示の下理学療法士がレントゲンや身体機能の評価し、個人の特性に合わせた運動療法を行います。側弯の原因は多様であり、個人に合わせた運動療法を行う必要があります。
また、手術が必要な場合は当院と連携のある手術ができる病院への紹介状を作成することができます。
また、術後は当院で運動器リハビリテーションを行い術後のフォローもしています。
側弯症は原因を見つけ、早期に治療を行うことが重要となりますので、痛みなどがなくても上記に該当する項目がある方は一度専門機関への受診をおすすめします。特に成長期(12~14歳)は側弯が進行する可能性がありますので、早めの受診をおすすめします。