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2019年7月31日
痛風

尿酸の生成・排出異常により関節内に結晶がたまり、様々な症状を引き起こす疾患です。急性関節炎発作・痛風結節・尿路結石、腎障害、虚血性心疾患など複数の臓器に影響を及ぼすことがあります。
肥満や高血圧、高脂血症といった生活習慣病と合併することが多く、アルコール摂取やバランスが取れていない食生活が背景となります。また、遺伝要因もあり家族内で有している場合も多々あります。
尿酸値が高い方は痛風の予備軍であり、尿酸値が高いほど、痛風の発症頻度が高くなることがわかっています。
痛風の特徴で急性に発症する関節炎があり、70%の割合で足の指に初発するとされています。足を中心に膝関節やくるぶし、アキレス腱に及ぶこともあります。ムズムズする、といった前兆があり、夜間に疼痛を伴い発症し、疼痛、腫脹、発赤といった炎症症状が出現します。発作は24時間以内にピークに達し7日〜10日程度で軽快し、次回の発作まで数ヶ月〜数年以上に渡り、症状が出ないことがあります。ただし、治療をせずに尿酸値が高い状態を放置すると、発作の頻度は増加し、症状の軽減、悪化を繰り返すことで長期にわたってなかなか治らない状態になります。また関節だけではなく腎臓にも負担がかかることがありますので放置することは危険であると言えます。
最近では、比較的早期から高尿酸血症に対する治療が行われ、長期放置による症状まで及ばないことが多いです。

『治療法紹介』

痛風発作に対しては、短期間のみ常用量の2〜3倍の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を服薬し、症状軽減に伴い服用量も少なくします。高尿酸血症に対しては生活習慣指導と薬物療法を行います。血圧、脂質、血糖、体重のコントロールが重要であり、食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足といった生活習慣を見直す必要があります。早期の治療が重要となりますので、早めに専門医のいる整形外科の受診をおすすめします。当院では血液検査により尿酸値の測定や薬の処方も行っています。