2021年1月09日
腰痛
腰痛は、身体的な不調として最も多いものの一つとされています。
腰痛の原因は多岐に渡り、背骨を構成する椎間板や関節、靭帯はもちろんのこと、内臓や精神的因子が関わることもあります。腰痛の約8〜9割はレントゲンやMRIなどの画像所見として特徴的な所見が見つからない非特異的腰痛(原因が画像に写らない)とされています。
腰痛の約半数は回復が良好と言われていますが、約30%は慢性化するとされている他、再発率が高いとされています。したがって、治療はもちろんのこと再発・予防を図る事が非常に重要です。
『治療法紹介』
まずは医師や理学療法士による原因分析を行い、治療方針を決定します。前述の通り、画像上の異常は痛みと直接的な関係がないことが多いので、痛みの原因となっているのは筋肉なのか、椎間板なのか、神経なのかと詳細な検査を行います。原因分析の結果に対して、まずは痛み止めや注射、理学療法などの保存療法を行います。
神経による痛みは馬尾障害と神経根障害という二つに大きく分けられ、馬尾障害は自然治癒は期待できないため手術療法を検討します。神経根障害は保存療法による治療が第一選択となります。日常生活指導、薬物療法、神経ブロック(注射)、装具療法などを組み合わせて行います。保存療法が奏功しなかった場合や社会的な都合等で手術療法を希望された場合などで手術療法が適応となることがあります。手術療法は除圧術が行われることが多く、患者さんの状態に応じて固定術が行われることもあります。当院と連携のある手術ができる病院への紹介状を作成することができます。また、術後は当院で運動器リハビリテーションを行い、術後のフォローもしています。